日産、メキシコ事業が60周年を迎え、北米・中南米地域へ初「e-Power」搭載車投入

2021年09月12日 08:40

Mexico Nissan 60th

1966年、メキシコに日産として初の海外生産工場となるクエルナバカ工場を設立し、操業を開始 創業当時の模様 ライン上は310型ブルーバード

 日産自動車は、1961年に開始した同社のメキシコ事業が、60周年の節目を迎えたこと、また、2022年の下期に「e-POWER」を搭載したモデルを同国で発売すると発表した。

 メキシコ日産社長のホセ・ロマン氏は、「日本の老舗自動車ブランドとして、メキシコでの事業60周年を迎えるとともに、電動化戦略の一環として、この地域で初となる『e-POWER』技術をメキシコに投入することを発表でき、嬉しく思います。5年前に日本で初めて投入した『e-POWER』は、その後アジア市場にも投入され、各市場にて大きな成功を収めています」と述べた。

 メキシコ市場で発売する「e-POWER」搭載モデルについての詳細は、別途発表する予定だという。日産は技術革新を推進し、顧客に向け競争力のある技術と商品を提供するとしている。

日産は1966年に、メキシコに同社として海外初の生産工場となるクエルナバカに工場を設立し、操業を開始した。その後、アグアスカリエンテスにパワートレーン工場と車両工場を設立。これまでの55年間、日産はメキシコにおいて1400万台以上の自動車と1500万基以上のエンジンを生産してきた。

 生産したクルマは同国内に加え、80以上の市場へ輸出しており、1972年に輸出を開始して以来、累計約800万台を出荷してきた実績が残っている。

 2019年にメキシコ日産は、ラインナップの60%を刷新する目標を立てた。「アルティマ」に加え、メキシコで生産している「ヴァーサ」「セントラ」「NP300」「キックス」「マーチ」などのモデルを一新し、直近では「フロンティア」のスタイルパッケージ「V6 PRO-4X」を投入するなど、この2年間でメキシコの商品ラインナップは大幅に刷新された。これにより革新的で安全で、コネクテッドを含むより多くの技術を搭載したモデルを提供している。

 前出のメキシコ日産社長のロマン氏は、「これまで以上に革新的でワクワクする技術を通じて、これからも様々なことに挑戦し、私たちのDNAを示していきます。今日は始まりに過ぎません。次の60年に向けて、メキシコのお客さまにモビリティソリューションを提供していきます」と締め括ったという。(編集担当:吉田恒)