自販連が6月の新車販売台数を発表。乗用車合計は前年比108.8%、今年累積109.4%、普通乗用車127.2%、小型乗用車87.4%、貨物車112.2%、バス88.6%、累積67.5%、合計109.2%、累積108.7%。
昨年2020年は新型コロナの世界的流行で日本も含め世界の自動車市場は大きく低迷した。しかし、各種調査によれば乗用車については需要それ自体が消失したわけでなく、外出自粛ムードの影響で、買い時が3カ月ほど先送りされたに過ぎないようだ。中国や欧州の自動車市場は既に持ち直しの状態にあるが、日本の新車販売についても昨年秋頃より乗用車を中心に持ち直しの傾向で推移している。現在はすでに前年が新型コロナの影響による市場低迷にあった時期なので、反動的回復とも言える大幅な改善が見られる。
7月1日、自販連(日本自動車販売協会連合会)が6月の「新車販売台数」を公表しているが、乗用車や貨物車など、バスを除き、前年同月比は2桁の大幅な改善となっている。メーカーによって多少のバラツキはあるものの乗用車、特に普通乗用車では前年同月比127.2%の大幅な改善で、販売台数は12万4265台となっている。一方、小型乗用車は同87.4%と前年割れとなっており7万3843台、両者を合わせた乗用車計では同108.8%、19万8108台となっている。乗用車計での6月までの本年累計では販売台数が131万1272台で、前年同期比は109.4%となっている。
メーカー別に見ると、普通乗用車でレクサスの前年同月比154.0%、トヨタの同135.8%、三菱の同133.5%などの高い伸びが目立つ。本年累計では三菱の前年同期比135.8%、レクサスの同120.3%が大きい。
貨物車は、普通貨物車が1万4817台で前年同月比115.2%、小型貨物車が2万1284台で同110.2%と、ともに2桁の伸びで両者の合計は3万6101台、同112.2%となっている。貨物車計の6月までの本年累計は20万6661台、前年同期比105.7%だ。メーカー別では前年割れのメーカーが多い中、トヨタの普通貨物車の前年同月比188.1%が突出している。貨物車計の本年累計ではトヨタの前年同期比122.1%、いすゞ同106.6%、日野の同101.7%のみがプラスとなっている。
バスは6月販売台数が488台で前年同月比は88.6%、本年累計は3945台で前年同期比67.5%とすでにコロナ禍にあった前年の実績を大きく下回っている。その中で三菱ふそうの前年同月比147.1%と日産の同114.6%が目立っている。乗用車、貨物車を中心に復調傾向で推移しているようだが、需要回復の見込みが立たない観光業で使用されるバスについては回復の見込みは当分先になりそうだ。(編集担当:久保田雄城)