任期満了に伴う沖縄県名護市の市長選挙は同市辺野古への基地建設に反対することを公約に掲げて戦った共産・立憲・社民・社大など推薦の新人・岸田洋平氏が自民・公明推薦の現職・渡具知武豊氏に敗退した。
渡具知氏(60歳)は1万9524票。岸田氏(49歳)は1万4439票で、5085票の差がついた。当日有権者数4万9959人、投票者数3万4134人、投票率68.32%。投票率は過去最低となった。
今回の選挙で、政府は名護市辺野古への新基地建設が普天間飛行場危険除去に抑止力を維持しながらの対応策としては「唯一の策」とする姿勢を一層強固にし、建設を進めるとみられる。
立憲民主党の大西健介選対委員長は「岸田氏は新基地建設反対を明確にし、再編交付金に頼らない平和で豊かな誇りある名護市を訴えてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、党としても重要な選挙と位置づけ、全力で支援を行ったが、役員の派遣ができず、陣営の活動も制限されたことは新人候補にとっては大変痛手だった」とした。
そのうえで「玉城デニー県政とそれを支えるオール沖縄を中心とする野党勢力の主張が一定の評価を得られたと受け止めている。引き続き参院選や知事選に向け、一丸となって戦う準備を党としても進めていく」とコメントした。(編集担当:森高龍二)