岸田文雄総理は名護市辺野古の新基地建設に伴う軟弱地盤工事に専門家などから疑問が提起されている問題について、20日の参院本会議各党代表質問で立憲民主党の水岡俊一議員の質問に答え「地盤改良工事については、有識者の助言を得つつ、検討を行った結果、十分に安定した護岸などの施工が可能であることが確認されていると承知している」と問題ないとの受け止めをしていることを示した。
また水岡議員が高騰する工事費に関して質したのには「引き続き抑制に努める」と答えるのみだった。
水岡議員はこの日の質問で、岸田総理が辺野古こそ唯一の解決策としているが、住民投票で住民の72%は反対と明確にしているとし、住民抜きで勝手に断定しないようにと求めた。
また軟弱地盤問題に加え、戦略国際問題研究所は20年11月の報告書で費用の急騰からも完成する可能性が低いと指摘している、とし、埋め立て工事は5年が経とうとしているのに、1割も進んでいない、と指摘。「先行きも見通せず、民意から離れた工事を中止し、別案を模索することに総理として挑んではどうか」と質した。しかし、政府の辺野古基地建設姿勢に変わるところはなかった。(編集担当:森高龍二)