直列6気筒エンジン縦置き搭載、FR(フロントエンジン+リアドライブ)のセットアップとくれば、ふた昔以上前の高級車の定番だった。そして、マツダは、新世代ラージ商品群、いわゆる上級ゾーンに据える商品の第一弾である新型クロスオーバーSUV「MAZDA CX-60」に、ストレート6+FR(4WD)の新たなプラットフォームを開発採用し、ミッドサイズ上級SUVの北米向けモデルに次いで日本仕様を公開した。日本での販売開始は今年初秋を予定している。
新世代ラージ商品群第一弾のCX-60は、時代の要求に応える環境・安全性能を備えながら、日常の一般道走行から高速道路を使った長距離ドライブまで、余裕をもって運転を愉しめる「ドライビングエンターテインメントSUV」をコンセプトとした、2列シートミッドサイズSUVだ。
また、マツダのデザインテーマ「魂動(こどう)-SOUL of MOTION」のさらなる進化に挑戦し、自然と調和する日本人の感性を活かしたタフさと緻密さを、その骨格や空間構成から表現した。
ボディサイズは全長×全幅×全高4740mm×1890mm×1685mm、ホイールベース2870mm、トレッド前1640mm/後1645mmの伸びやかなスタイリングを纏った新型車だ。
パワートレーンは、2.5リッターガソリンエンジンと電動モーターを組み合わせ、モーターならではの滑らかな加速フィールを特徴としたマツダ初のプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」、直列6気筒ディーゼルエンジンに電動化技術M HYBRID BOOST (48V マイルドハイブリッド)を組み合わせ、アクセルを踏み込んだ瞬間から感じられるトルクフルな走り、高い燃費性能を実現した「e-SKYACTIV D」、排気量アップによる高出力化とクリーンな排ガス性能を同時に実現した3.3リッター直列6気筒ディーゼルエンジン「SKYACTIV-D 3.3」、軽快なパフォーマンスと優れた燃費性能を発揮する2.5リッターガソリンエンジン「SKYACTIV-G 2.5」の4種類を設定した。
これらのパワーユニットにダイレクト感と伝達効率に優れる新開発のトルコンレス8速ATを組み合わせ、優れた環境性能と期待に応える走りの両立を追求したという。また、これらの高出力化と環境性能を両立するパワーユニットを、縦置きに配置するプラットフォームと組み合わせることで、心昂る運転体験を感じられるとも。
さらに、ドライバーの発作・急病などの異常を検知し、事故の回避・事故の被害軽減を支援する、「ドライバー異常時対応システム(DEA)」を初採用。加えて、より安心・安全な運転の実現を目指した。
また、運転者それぞれに合ったドライビングポジションの調整支援を行なう「ドライバー・パーソナライゼーション・システム」を採用した機種を設定。マツダの安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」に基づき、運転するドライバーだけではなく、同乗するパートナーや家族にも安心・安全を届けることを目指した。
マツダの説明では、「CX-60は全ての領域で意のままの走り、クラフツマンシップ、デザイン、安全性能を上質に磨き上げた。マツダの魅力的な選択肢としての提供はもちろん、プレミアムブランドに対する選択肢として「上質」を求めるユーザーに薦められる一台だ」としている。(編集担当:吉田恒)