参院選1人区も勝てる可能性の選挙区で調整程度

2022年05月12日 06:47

 6月22日公示、7月10日投開票で実施される公算が強い「夏の参院選」を目前に9日、立憲民主党の西村智奈美幹事長と日本共産党の小池晃書記局長が会談。「政策の枠組みを確認の上、勝てる可能性の高い選挙区を優先し候補者調整を行う」(西村氏)までは合意したが、政権構想の枠組み議論に関しては「今回は横に置く」(西村氏)と衆院選挙結果を受けての立憲執行部入れ替わりによる影響は大きく、距離感をにじませた。

 西村幹事長は、参院選挙は政権政党を選ぶ衆院選挙ではないとし「将来的なことについて、今日のことが縛りをかけるとか、そういったことではない」「限定的な閣外からの協力ということの議論は横に置くことで合意した」と表現した。

 直前に迫った参院選挙・選挙区(32ある1人区)の候補者調整に関しても「できるだけ調整しましょうということ」と限定的なものになる。枝野路線から泉路線で党の存在感そのものが弱まる中、地方基盤の弱い立憲民主党が独自路線で改選議席(23)をキープできるのかさえ、危ぶむ声もある。

 小池書記局長は「限定的な閣外からの協力」ということの議論は、公党間での「国民への公約」で、維持・発展すべきとしたが、立憲民主党は参院選挙であるとの考えから、合意に至らなかったため『今回は横に置く』と背景を示した。

 32ある1人区での候補者に関しても「政策の枠組みを確認の上、勝利する可能性の高い選挙区を優先して調整する」と限定的なものになることをうかがわせた。(編集担当:森高龍二)