京セラ、自由度の高い住宅用太陽光発電システムの新製品発売

2011年11月08日 11:00

 これまで、化石燃料を必要としない再生可能エネルギーとして注目され続けてきた太陽光。2009年11月に開始された余剰電力の買取制度の導入や、各自治体による助成金の拡充などにより、家庭で導入される住宅用太陽光発電システムの設置容量は年々増えている。加えて、本年の震災の影響で電力供給量が低下、否応なしに節電を意識することになった日本では、もっともポピュラーな自家発電手段の一つとして、住宅用太陽光発電システムの需要はいまだ高い水準にある。

 しかし日本の屋根は狭く、形状は複雑。メンテナンスも必要で、費用対効果の面で二の足を踏ませるところがあることは否めない。それに対応するように住宅用太陽光発電システム製造各社は、受光量のアップや、送電・発電ロスの低減などの技術面だけではなく、デザイン性やレイアウト性など、様々な需要に対応するためにしのぎを削っている。

 そのような中、京セラが11月1日、京セラソーラーコーポレーションを通じて、住宅用太陽光発電システムの新製品「ECONOROOTS(エコノルーツ)(R)ADVANCE(アドバンス)」の販売を開始した。

 同製品の特徴は、自由度の高いレイアウトで複雑な形状や限られたスペースの屋根を無駄なく有効活用できる点にある。寄棟屋根や切妻屋根、あるいは天窓のある屋根など、従来型のモジュールでは無駄なスペースが多くでてしまう形状の屋根にも、多彩なレイアウトを可能にすることで対応。一例には、京セラで高い搭載容量を誇る従来品(SAMURAI)と比べ、15.3%もの搭載容量向上が図れるという。

 また、この新製品に合わせた独自の施工方法を導入し、固定方法や配線作業などの工程が改善。部品点数の削減も実施し軽量化、屋根への負担減にも貢献する新製品となっている。従来の狭い屋根を最大限有効活用するための新製品。特に、軽量化により屋根への負担が減り、施工工程も改善されているとなれば、リフォーム物件には非常に有用で、住宅用太陽光発電システムの普及は益々高まりを見せるだろう。