岸信夫防衛大臣は28日の記者会見で、名護市辺野古での基地建設について「工事を着実に進め、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現していく」と建設推進を語った。
一方、辺野古基地建設を巡り先の沖縄戦で犠牲になった人らの遺骨が含まれているとされる沖縄本島南部・糸満市などでの土砂採取に関しては「大変、凄惨な地上戦が行われた。軍民あわせて20万人もの尊い生命が失われたところであり、特に、本島南部一帯では多くの住民が犠牲になられたと承知している」と述べた。
岸大臣は「埋め立て変更承認後の埋め立てに使用する土砂の調達先は工事の実施段階で決まるものであり、県内と県外のどちらから調達するかも含め、現時点では確定していない」とした。
そのうえで「沖縄では、今なお、厚労省と沖縄県で役割分担して戦没者のご遺骨の収集が進められている。変更承認後の土砂の調達先は決まっておらず、ご遺骨の問題は大変重要であると考えている。こうしたことも踏まえて、土砂調達先については今後しっかり検討していく」とした。(編集担当:森高龍二)