原発再稼働促進、運転期間延長検討指示に抗議

2022年08月30日 07:37

 岸田文雄総理がGX(グリーントランスフォーメーション)を理由に原発再稼働の促進や原則40年とする既存原発運転期間の延長(60年に)、次世代原発開発など「年末までに具体的な結論を得られるよう検討するよう」関係閣僚らに指示出ししたことに対し、立憲民主党の田嶋要環境エネルギー調査会長は、29日までに「抗議の談話」を発表した。

 田嶋氏は「指示は東京電力福島第一原発事故を受けて、原発依存の低減、安全最優先とした原発電への政府姿勢を大きく転換する方針変更だ」と指摘。

そのうえで「政府には早急に臨時国会を開き、十分な説明と質疑機会を持つように強く求める」としている。

 また「原発再稼働推進については、再稼働済みの原発に加え、設置許可済みの原発も含め17基の2023年夏までの再稼働が目標とされたが、対象原発は多くの安全上の課題を抱え、安易な再稼働は到底許容出来ない」とし、「セキリティ上の度重なる問題が指摘され改善が求められている柏崎刈羽原発、地域合意を得ることが極めて難しい東海第2原発など来年の再稼働は困難だ」としている。

 避難計画に対しても「国が審査し、同意を与える法制度を整備することなく、再稼働に踏み切ることは福島の犠牲を踏みにじるものになる」と問題視した。加えて「東電福島第一原発事故の終息、廃炉への道筋が見通せない中、運転期間延長議論は進めるべきではない」とも提起した。

 立憲は「再生可能エネルギーを地域でつくり、地域でお金を回し、地域が豊かになる社会を目指し、2050年再生可能エネルギー100%を目標にしている」。(編集担当:森高龍二)