齋藤勁官房副長官は1日の記者会見で、同日、電力需給に関する検討会合とエネルギー・環境会議の合同会議が開かれ、今冬の電力需給対策と今後3年程度のエネルギー需給安定行動計画が決定したと発表した。
齋藤官房副長官によると、電気の使用制限はこの冬は実施しない。ただし「12月から3月までの間、沖縄を除く国内すべての需要家に節電への協力をお願いする」とした。
また原発による発電依存率が高い関西電力と九州電力管内の需要家に対しては「期間を限定して、前年に比べ10パーセント、5パーセント以上を目標に節電への協力をお願いする」としている。
一方、病院などライフラインについては支障が生じない範囲で、工場等についても生産活動への実質的な影響が生じない範囲で節電に取り組んでほしいとしている。
来夏については「昨年並みのピーク需要となり、かつ、原子力発電所の再起動がない場合、全国で1割程度の需給ギャップが見込まれる」として「計画停電や電気の使用制限を回避するため政府として最大限努力することとし、行動計画を決定したが、需給について不確定な部分もあるため、更に精査をし、来春を目途にレビューを行う」と説明した。(編集担当:福角忠夫)