政府税調の有識者へのヒアリングで、西村あさひ法律事務所の太田洋弁護士は「インバウンド電子的役務取引についての消費税課税制度」の早期の見直しが必要と提言している。
太田弁護士は「消費税法上、基準期間(原則、2年前の事業年度)に日本国内での課税売上高が1000万円を超えないかぎり免税事業者になることができるが、(初めて)日本進出する海外事業者であれば、進出後、どれほど日本国内での売り上げが急拡大しても、進出後2年間は免税事業者として商品販売が可能になっている」と指摘。
太田氏は事例をあげ「オンラインゲーム販売業者が新規ゲームタイトルを販売するたびに別途法人を創設することで、事実上、何度も繰り返し免税事業者として販売するといったケースも存在するもようだ」と海外事業者と国内事業者との間に無視できない不公平が生じていると提言した。
特に「益税の問題は課税の公平上、大きな問題。消費税が10%になってからは黙過できない大きな問題だ」と早期見直しが必要としている。(編集担当:森高龍二)