ロート、”胃腸薬離れ”にパウチ包装採用で錠剤タイプの胃腸薬を発売

2011年10月31日 11:00

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パウチ包装を採用した錠剤タイプの胃腸薬「パンシロンキュアS錠」をロート製薬が「パンシロン」ブランドから発売。

 ロート製薬は、同社の胃腸薬ブランド「パンシロン」より、新製品「パンシロンキュアS錠」を発売した。同商品は、「出すぎた胃酸を中和する」、「胃酸分泌を抑制する」、「胃粘膜を保護する」の3つの角度から対処する「トリプルアクション処方」によってストレスや食べすぎによる胃痛、胃の不快感に効果を発揮する胃腸薬で、持ち運びに便利で手に取りやすいパウチ包装を採用。さらに「粉薬が苦手」というユーザーからの声に応え、服用しやすい錠剤タイプにしている。

 ストレスが原因で胃痛などの不具合を感じる人が多い現代は、胃腸薬市場も全体で約600億円と大きい。しかし、年ごとの推移を見ていくと、2008年が647億円、2009年が629億円、2010年が588億円と、徐々に縮小していっていることが分かる。これには、暴飲暴食の減少や、日常的に胃腸薬を使用しているユーザーの高齢化などが背景として挙げられ、中でも若い世代では胃腸薬に対する「苦い」、「まずい」というイメージなどから、胃の不具合を感じても胃腸薬を使用しない”胃腸薬離れ”が進んでいることも考えられている。

 1962年に誕生し、約50年間にわたって親しまれているロングセラーブランド「パンシロン」。その新製品が、胃腸薬市場の縮小と若者の胃腸薬離れに歯止めをかける一因となれるのか、注目していきたい。