沖縄県と沖縄県下41市町村のうち、27市町村で構成する沖縄県軍用地転用促進・基地問題協議会(会長・仲井眞弘多知事)の仲井眞知事ら代表12人が27日、総理官邸に野田佳彦総理を訪ね、米軍普天間飛行場の県外移設と危険性の除去をはじめとして、日米地位協定の抜本的な見直し、沖縄の基地負担の軽減など米軍基地にかかわる課題解決の促進を要請した。
仲井眞知事は「基地問題解決に是非協力をお願いしたい」と要請書を総理に手渡した。一方、総理は普天間代替地として予定している名護市辺野古への移転に向け、環境影響評価の評価書を年内に県に提出する旨を伝えるなど、普天間飛行場移設問題のハードルの高さを浮き彫りにした。
この日の要請で、普天間飛行場に関するものでは日米共同発表を見直し普天間飛行場を県外に移設。早期返還に取り組むこと。移設までの間の危険性の除去。騒音の軽減への早期の対応。MV-22オスプレイの配備について十分な説明を行うことなどを求めた。
野田総理は「要請書については迅速かつ誠意を持って、文書で回答する」とした。
また、沖縄県本島の中南部に集中する不発弾処理を国の責任においてスピードアップすることも要請した。沖縄県によると、毎年30トンの不発弾処理が行われているが、このペースだと、これから先、60年から70年を要するという。また、1昨年1月には工事現場で不発弾が爆発し、2人が負傷する人身事故も発生しており、不発弾処理の促進も求められている。(編集担当:福角忠夫)