マイナンバーカードを健康保険証と紐づける「マイナ保険証」で別人の情報が登録される人為ミスが相次いでいる問題。加藤勝信厚労大臣は23日、再発防止で2点の対策を指示した。
1点は全保険者に対し厚労省が示す基本的留意事項と異なる方法で事務処理を行っていなかったかの点検をし、該当ケースがある場合、改めて5情報(漢字氏名、カナ氏名、生年月日、性別、住所)の一致などの確認を行い、6月末までに作業状況を報告、7月末までに作業結果を報告すること。
もう1点は登録された加入者情報について誤りがないか確認するため、現在オンライン資格確認等システムに登録されているデータ全体について、住民基本台帳情報と照合し、5情報の一致状況を確認すること。異なる個人番号が登録されている疑いのあるものは速やかに本人に知らせ、本人に確認してもらう。
加藤大臣は「オンライン資格確認のメリットを実感して利用していただくためにも、システムに対する信頼が大変重要だ。信頼を損なうことのないよう、保険者による迅速かつ正確なデータ登録の徹底を求める。厚労省としても、そのための仕組み構築を含め対応していきたい」と語った。
相次ぐトラブルの発生原因について加藤大臣は「事業主からの資格取得届に個人番号の記載がないものがあり、保険者において加入者の個人番号を取得する際、漢字氏名や住所を確認せず取得するなど、本来の事務処理と異なる方法で行ったことによる」などと説明した。(編集担当:森高龍二)