豪州ケストレル石炭鉱区開発プロジェクトに三井物産が追加投資

2011年10月17日 11:00

 三井物産は、英・豪大手鉱物資源会社のリオ・ティント・リミテッド(Rio Tinto Limited、以下「リオ・ティント社」)と豪州クイーンズランド州にて共同で運営するケストレル・ジョイント・ベンチャー(以下「ケストレルJ/V」、権益比率リオ・ティント社80%・三井物産20%)による新規石炭鉱区の開発に関して、近年の開発総工費上昇に伴い、追加投資を決定した。

 追加総投資額は、地表と石炭層をつなぐ斜坑建設工事の遅延、人件費や資機材高騰等に起因し、最大で6億3,100万豪ドル(約480億円)を見込んでおり、三井物産は100%子会社の在豪ミツイ・コール・ホールディングスを通じて保有権益見合いの1億2,600万豪ドル(約96億円)の追加投資を行う。本追加投資を含めると総工費は最大で20億7,400万豪ドル(約1,576億円)、三井物産の投資分は合計で4億1,500万豪ドル(約315億円)となるという。新規鉱区開発は2008年に着工し、操業開始は2013年を予定。新規鉱区のピーク時生産量は約650万トン/年に達する見込みだ。

 ケストレルJ/Vは1992年に操業を開始し、現在は輸出向け製鉄用原料炭と発電用一般炭を合わせて約400万トン/年生産。現在操業している鉱区の埋蔵量は2014年に枯渇する見込みだが、ケストレルJ/Vでは本新規鉱区の開発により、生産期間を約20年間延長できると見込んでいる。

 三井物産は石炭事業を資源・エネルギー分野の重点事業と位置づけ、引続き保有権益量の拡大を目指すと共に、世界的な石炭需給逼迫に対応し、需要家への安定供給に貢献する。