岸田文雄総理は23日、国会で所信表明演説を行い、2025大阪・関西万博について「海外パビリオン建設の遅れなど進捗状況が厳しくなっていることに強い危機感を持って、オールジャパンで進めていく」と述べた。
また中国、韓国、ロシアとの外交について岸田総理は中国に関して「主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めつつ、諸懸案を含め対話を行って、共通課題について協力するという姿勢を貫いていく」と述べ「建設的かつ安定的な関係を」構築していく考えを強調した。
東京電力福島第一原発で日々出ている放射性物質による汚染水のALPS(多核種除去設備)処理水に関しては「引き続き科学的根拠に基づき、透明性の高い情報発信を行っていく」とし「中国政府による日本産水産物の輸入停止に対して即時撤廃を求めるとともに、中国市場に依存しないよう販路拡大を図り、我が国の水産関係事業者を守るため、万全の対応を取る」とした。
韓国との関係では「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との個人的信頼関係をテコに幅広い連携を深めている」とし「8月にはキャンプデービッドで日米韓3か国のパートナーシップの新時代を拓いていく決意を内外に示すことができた。経済安全保障を含め、3か国での戦略的連携を進め、日中韓の枠組みについても前進させる」とした。
さらに岸田総理は日露関係について「厳しい状況にあるが、領土問題を解決し平和条約を締結するとの方針を堅持する」とこれまでの対露姿勢を継続する日本の立ち位置のみを示した。(編集担当:森高龍二)