与野党一騎打ちの構図となり、岸田内閣への評価とともに、次期、衆院選の解散時期を占う選挙にもなる衆院長崎4区と参院徳島・高知の補欠選挙が22日、投開票された。
長崎では自民の金子容三氏(40)=公明推薦=が議席を得たものの、徳島・高知では自民新人で公明党推薦の西内健氏(56)は野党系・無所属で前立憲民主党衆院議員の広田一氏(55)=立憲、共産などが支援=に9万票を超える大差で敗れ、岸田内閣に厳しい評価となった。
長崎は現職の死去に伴う選挙。自民新人で元会社員の金子氏が立憲民主前職の末次精一氏(60)と議席を争った。開票の結果、金子氏が5万3915票、末次氏が4万6899票と7016票の僅差で議席を得た。
一方、徳島・高知は暴力事件に伴う自民議員辞任による選挙。投開票の結果、西内氏は14万2036票。広田氏は23万3250票と西内氏は9万1214票の大差で敗れた。今回の選挙結果に与党内では年内の衆院解散は難しいとの見方が広がっている。
立憲の大串博志選対委員長は記者団に「岸田政権の政権運営に対する中間評価という意味を持つ選挙だった」との認識を示し「野党系の現職がいない徳島・高知で野党系の議員が誕生すること自体、非常に意義のあることだった」と述べた。
また、長崎についても「もともと保守地盤の極めて強いところ。当初予想に反し善戦できたことは一定の手応えを感じた。臨時国会での論戦につなげ、党勢拡大につなげたい」と話した。
日本共産党の小池晃書記局長は「岸田自公政権に対する厳しい審判であり、市民と野党共闘の大きな成果。 明日からの国会では『こうすれば日本は良くなる』という希望を届ける論戦に取組みたい」と話した。(編集担当:森高龍二)