木原稔防衛大臣は25日までの記者会見で名護市辺野古基地建設に「米軍普天間飛行場の代替施設で唯一の解決策」と語り、建設推進の考えを示した。
辺野古基地建設をめぐる係争案件では福岡高裁は20日に国側勝訴判決を下した。木原大臣は「大浦湾側工事については変更承認後に着手することになる」とし「具体的な時期は工事の準備状況や気象・海象状況等を踏まえる必要があることから現時点では決まっていない」とした。
そのうえで「防衛省としては今後とも地元への丁寧な説明を行いながら、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現するため、大浦湾側の工事に向けた準備を進める所存」とした。
木原大臣は改めて「普天間飛行場の代替施設については辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づき、着実に工事を進めていくことが普天間飛行場の1日も早い全面返還というものを実現して、その危険性を除去することにつながるものと考えている」と強調。
また「政府の考えはこれまでも様々な機会を通じ、地元への丁寧な説明は行ってきた」とし「政府と地元との間においては普天間飛行場負担軽減推進会議があり、本年2月にも沖縄県及び宜野湾市の参加を得て、作業部会を開催した。この作業部会においては普天間飛行場の1日も早い全面返還と返還までの負担軽減のための具体的方策についての意見交換を行った」と語った。
木原大臣は「防衛省においては沖縄県に対して埋め立て工事の合理性や環境への影響評価等について、部外の専門家による検討の内容も含めて、その都度、説明するなど様々なやり取りを行ってきている。今後とも様々な機会を通じて丁寧な説明を行いながら、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し基地負担の軽減を図るため全力で取組んでいく」とこれまでの政府路線を変える考えのないことを改めて明確にした。(編集担当:森高龍二)