日本共産党の党大会が15日開幕。志位和夫委員長は中央委員会代表あいさつで「日本政府は専守防衛を投げ捨てた大軍拡をやっている。米国いいなりで軍事力増強に突き進むのでなく、現にASEANが実践しているような自主自立の外交によって平和をつくる道に転換することこそ、日本に強く求められている」と日本の外交・防衛における立つべき位置を強くアピールした。
志位氏は平和構築へのベトナムと日本政府の姿勢を比較。「ベトナムがこの3カ月の間にバイデン米大統領と習近平中国国家主席の双方をハノイに迎え首脳会談を行ったことが話題になった。注目すべきはベトナムのグエン・フー・チョン書記長が2人との首脳会談で、米中双方に対し、自主独立と全方位外交というベトナム外交の基本方針とともに、安全保障の『4つのノー』(軍事同盟を結ばず、第三国に対抗するために他国と結託せず、外国軍基地の設置を認めず、武力行使・威嚇をせず)の方針を表明したことだ」と述べ「この方針は大国の関与を歓迎するが、どちらか一方の側に立つことはしないというASEANの大方針と合致するもの」と高く評価した。
そのうえで日本政府の対応について「軍事同盟イエス、ブロック政治イエス、外国軍基地イエス、武力の行使・威嚇イエス」で「専守防衛を投げ捨てた大軍拡をやっている」と断罪した。
志位氏は「日本の政治を変え、憲法9条(戦争の放棄規定)をもつ日本こそが、北東アジアで『対話の習慣』をつくっていく、平和をつくっていく先頭に立つことができるよう大いに力をつくそう」と強く呼びかけた。(編集担当:森高龍二)