選挙区内の有権者に高級クッキーを渡したとして公職選挙法違反などの疑いで東京地検に告発されている自民党の世耕弘成前参院幹事長(和歌山選挙区)が経済産業大臣だった2018年12月25日、クッキーを渡した相手が役員を務める和歌山市内の木材加工会社を公的支援や税制で優遇される「地域未来牽引企業」に選定していた、と赤旗日曜版(3月24日号)が報じた。
それによるとこの役員が地域未来牽引企業に選定された2018年に世耕氏側に112万円を献金したとしている。また選定当時、この役員は経産省資料では木材加工会社「代表」と記されていたという。
地域未来牽引企業に選定されると「IT導入補助金」などで優遇されるなど公的支援が受けられる。この役員は赤旗によると「2013年から22年までに計820万円を世耕氏の資金管理団体に献金」しており「有力後援者」としている。
地域未来牽引企業の選定は自治体などの推薦を受け、有識者の評価を踏まえ、経産省が審査し経済産業大臣が選定する。「有力後援者」への対応ではなかったのか、新たな問題提起に世耕氏には説明が求められている。(編集担当:森高龍二)