現在、電力系統との調和性が高く、エネルギー密度が高い自然エネルギーである水力発電システムへの関心が高まっている。特に国内においては、再生可能エネルギー特別措置法の成立により、対象となる3万kW未満の小型水力発電システムの需要の拡大が予想されている。
そのような中、東芝と明電舎はそれぞれの中小型水力発電システム分野の強化を目的に、業務・技術提携に関する基本契約を締結した。今回の提携に基づき、東芝は明電舎に対して水車やそのサービスを、明電舎は東芝に対して水車発電機やそのサービスを供給する体制を構築することで、各々の水力発電システム事業を強化する。
これまで東芝は揚水発電を含む水力発電事業をグローバルに展開。明電舎は主に日本国内において中・小型の水力発電機を中心に同事業を展開してきている。今回の提携により、東芝においては国内における小型製品領域の強化、明電舎においては水車の供給を確保することにより、それぞれの水力発電事業を強化し、市場拡大が見込まれる国内小型水力発電システム分野において、高効率な水力発電システムやメンテナンスサービスを提供、それぞれのシェア拡大を目指す。また、海外における中小型市場においても両社の協力を拡大していく予定だという。