松本剛明総務大臣は21日の記者会見で、国内に住所構える国民から1人あたり年間1000円を徴収する「森林環境税」の徴収が6月スタートすることについて、記者団の問いに答え「森林は地球温暖化防止、国土保全、水源涵養など公益的機能を持っており、国民1人1人に恩恵が届くもの」などと述べた。
松本大臣は「森林環境税、森林環境譲与税は森林が有する公益的機能の維持増進の重要性に鑑み、地方団体が実施する森林整備及びその促進に関する施策の財源に充てるために創設された」と強調。「6月から税務当局での賦課徴収が始まる」。
そのうえで「地方団体が国民に負担いただいた森林環境税を有効に活用し、喫緊の課題である森林整備や木材利用などをより一層推進することで、森林の有する公益的機能の維持増進が図られ、地球温暖化防止や災害防止などにつながることを期待している」と意義をアピールした。
総務省によると、都道府県や市町村はインターネットなどでその使い道を公表しなければならないとしており、徴収スタートに先立ち2019年から前倒し譲与されてきた森林環境譲与税の使い道で、青森県西目屋村は「木質バイオマスを利用し道路融雪を行った」、兵庫県尼崎市は「スケートボードセクションの制作を通じた青少年への木育啓発教育を行った」、鳥取県鳥取市は「航空レーザー測量等を活用した森林の境界明確化」に活用したなどが報告されている。(編集担当:森高龍二)