日本経済団体連合会や日本商工会議所など経済団体は18日までに政府に対し、地球温暖化対策税の使途拡大や新たな税を創設しないよう求めた。
関係省や地方公共団体から地球温暖化対策税収の使途拡大で森林吸収源対策に充てるべきとの意見や一定割合を地方に譲与すべき、森林整備等のため二酸化炭素排出源を課税対象とする全国森林環境税を創設すべき、生態系サービスへ新たな税を創設すべきなどの意見があることをふまえ、けん制したものとみられる。
経団連などは「エネルギーコスト抑制が経済政策における大きな課題となるなか、エネルギーコスト低減等につながる省エネ対策等に活用すべき財源を他の使途に用いるべきではない」としているほか「地球温暖化対策税はエネルギー起源CO2排出抑制のための諸施策を実施する観点から導入されたもので、使途拡大は納税者の信用を損なう」としている。
また「地球温暖化対策税は受益者負担の考え方の下、エネルギー起源CO2排出抑制のための費用負担を化石燃料利用者に課しているので、税収を森林吸収源対策に充てることは受益と負担の関係を損なうこととなる」としているほか「法人税改革や消費税増税延期等を通じ、成長戦略の実現やデフレ脱却を果たそうとしている中、国民や企業にさらなる負担を求めるべきではない」と訴えている。(編集担当:森高龍二)