業界最小1パッケージ型電源モジュール「BZ6A シリーズ」を開発

2011年10月05日 11:00

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半導体メーカーのロームは、コンデンサやインダクタなど、電源に必要な部品を1パッケージに収めた超小型電源モジュール「BZ6A シリーズ」を開発した。

 多様化が進むスマートフォンをはじめとするモバイル機器は、部品点数の増加とともに回路内の必要電源の種類も増加している。例えばメモリ、CPU、ディスプレイなどの各部分で必要とする電圧などの電源仕様が異なるなど、回路設計はより複雑化し、実装スペースも少ない。近年は省スペースかつ電源回路の構成が容易な小型電源モジュールの開発が各方面より求められていた。

 これらの需要に応えるべく、半導体メーカーのロームは、コンデンサやインダクタなど、電源に必要な部品を1パッケージに収めた超小型電源モジュール「BZ6A シリーズ」を開発。高性能を維持したまま、プラグインタイプとして業界最小サイズ (2.3mmx2.9mmx1mm)を実現したことで、小型化が進むモバイル機器の高密度実装に大きな役割を果たすと期待されている。

 「BZ6A シリーズ」は、6MHz動作の高速スイッチング電源LSI「BU9000Xシリーズ」を基板に内蔵するとともに、必要な部品をワンパッケージ化。また、外付け部品を必要としないためスイッチング電源回路の設計が容易になるほか、超小型化で高密度実装が可能になり、各種機器の開発期間を短縮できる。入力電圧範囲が2.3Vから5.5Vと広いため、USB 5Vラインを有するモバイル機器などにも搭載が可能。さらに出力電圧も1.0Vから3.3Vの範囲で個別対応でき、モバイル機器のみならず様々な製品に使用できるのも強みだ。

 同社はこれまでも、高効率高速スイッチング電源LSIを幅広く製品化しており、ユーザーからも高い評価を得ている。今後も、10MHzから20MHzといった超高速動作LSIの製品化を推進し、電源モジュールの更なる小型化を図っていく方針だ。

 尚、今回開発された製品は10月よりサンプル出荷を開始し、12月より月産50万個の規模で量産を開始する予定となっている。