防衛省は川崎重工業が潜水艦修理契約で下請け企業との架空取引で資金をねん出し、自衛官に商品券や飲食接待など金品を提供し、その費用が修理費用に水増しされた疑いで特別防衛監察を行っているが、この事件を受けて取引先企業等の架空取引で不正請求がないか、9月20日を報告期限として防衛関連企業に対し各企業本社のコンプライアンス部門に自社点検を求めた。対象企業は三菱重工業、ジャパンマリンユナイテッドなど100社程度になる。
木原稔防衛大臣はこれまでの記者会見で「防衛装備庁としては潜水艦修理部門に限らない他の防衛関連企業に対しても、国民の疑惑や不信を招く行為はあってはならない」と断じた。今般の自社点検については「特別防衛監察及び防衛装備庁による調査の材料として活用する」としている。
また「自社点検実施に当たっては各社それぞれ大手企業が多いが、それ以外のところももちろんあり、コンプライアンス部門というのは信頼でき得るものと考えている。一定の信頼性を担保できるという認識を持っている」と述べた。(編集担当:森高龍二)、