「深い反省」などの言葉なし 官房長官談話

2024年08月18日 08:29

 林芳正官房長官は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」(終戦記念日)に合わせ15日までに談話を発表したが、過去の侵略戦争に対する「深い反省」など周辺国への陳謝の言葉はなかった。

 天皇陛下はお言葉の中で「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります」と史実の上に立ってのお言葉を全国戦没者追悼式に語られ、周辺国への配慮を示されていた。

 林官房長官談話では「全国戦没者追悼式を政府が主催する趣旨は、今日の我が国の平和と繁栄の陰に、先の大戦において祖国を思い、家族を案じつつ、戦禍に倒れた戦没者の方々の尊い犠牲があったことに思いを致し、全国民が深く追悼の誠を捧げるとともに、恒久平和の確立への誓いを新たにしようとするものであります」と日本の立場のみを示すものだった。

戦後79年。人口の9割が戦後生まれとなる中、8月15日が何の日なのかを知らない若者もいる。マスコミのインタビューに「山の日」「何の日かわからない」とする20代の人もいた。歴史を正しく継承し、外交努力による平和維持努力を重ねることが政府に求められている。(編集担当:森高龍二)