中国・北朝鮮の軍事動向監視に万全期すと防衛相

2024年09月24日 07:27

 木原稔防衛大臣は20日の記者会見で中国・北朝鮮の直近の動向に注視し、警戒監視に万全を期す考えを強調した。

 中国に関しては「17日から18日にかけ、空母遼寧を含む中国海軍艦艇3隻が与那国島と西表島との間の海域を南進し、太平洋へ向け航行したことを確認した。中国海軍所属空母が我が国の接続水域を航行したことを確認したのは初めてだ」と語った。

 そのうえで「防衛省・自衛隊は、これらの艦艇に対し護衛艦及び哨戒機により継続的に警戒監視・情報収集を行った。政府としては先般の中国軍機による領空侵犯事案や我が国周辺における中国海軍の艦艇等のこれまでの動向を踏まえれば、我が国及びこの地域の安全保障環境の観点から今般の事案は受け入れられないもので、中国側に対し外交ルートを通じて深刻な懸念を表明した」と述べた。

 木原大臣は「中国が空母の運用能力向上、遠方の海空域における作戦遂行能力の向上を企図しているとみられる」とし「情報収集・警戒監視に万全を期す」と述べた。

 北朝鮮に関しては18日に発射したミサイルが短距離弾道ミサイルであったと推定していることや改良型戦略巡航ミサイルの試験発射を行ったとの北朝鮮の発表も承知しているとしたうえで「短期間に立て続けに弾道ミサイルを発射している。北朝鮮による核、ミサイル開発は我が国及び国際社会の平和と安全を脅かすもので容認できるものではない。米国や韓国等とも緊密に連携し警戒監視に全力を挙げていく」との考えを強調した。(編集担当:森高龍二)