東京電力の小早川智明社長は6日の年頭あいさつで「最大の使命は福島での責任を果たすことにある」と強調するとともに「今年はデプリ(溶け落ちた核燃料)の本格的な取り出しに向けた工法の具体化等、大きなターニングポイントの年」と福島第一原発廃炉に向け重要な位置づけとなる年として社員らに強く意識付けた。
小早川社長は「グループ一体となった着実な経営改革の実行が求められている」とも強調。加えて「中長期を見据えた新しい取組みとして、今年は現場レベルでの立場を超えた信頼関係・協働体制を構築する年」にすると「ワンチームをキーワードに取組んでいきたい」「協力企業という呼び方も立場の違いを暗示するのでやめたいと思う」とワンチーム意識形成への思いを伝えた。
デプリの取り出しについては東電が昨年11月12日時点として、11月7日に試験的取り出し作業を完了し、現在、分析中としている。東電は次の取り出し作業を春に行うもよう。(編集担当:森高龍二)