ホンダ、大阪万博で体重移動で動くハンズフリー・パーソナルモビリティ新型「UNI-ONE」出展

2025年04月13日 08:28

Honda UNI-ONE

新型Honda UNI-ONE 大阪・関西万博用特別ラッピングモデルで、「電動車いす」と同様の移動用小型車として歩道(公道)走行が可能 会場で試乗体験ができる

 ホンダは「電動車いす」の進化形ともいえるハンズフリー・パーソナルモビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」の新型を、2025年4月13日から10月13日まで大阪・夢洲で開催される「大阪・関西万博」に出展する。

 UNI-ONEは、パーソナルモビリティとして2012年に、その前身である「UNI-CUB」、2013年に「UNI-CUB β」を発表し、それらの技術を進化させた「UNI-ONE」を開発した。新型UNI-ONEは人協調バランス制御技術と独自の車輪機構「Honda Omni Traction Drive System」を採用、より直感的な操作性と高い安定性を実現している。

 「大阪・関西万博」では、未来社会ショーケースで展開される「スマートモビリティ万博」の「ロボットエクスペリエンス」で展示・初公開し、「フューチャーライフ万博」の「フューチャーライフヴィレッジ」内で一般入場者への試乗体験を実施する。

 UNI-ONEは、ホンダのロボティクス研究から生まれた、着座したまま体重移動で動き、両手が自由に使える着座型のパーソナルモビリティ。2023年以降、多様な企業や施設へ有償試験導入し、ユーザーニーズへの対応や事業性に関する検証を行なってきた。

 新型は、Honda Omni Traction Drive System(HOTドライブシステム)を進化させ、左右2基の車輪を協調制御することで、全方位へのスムーズな移動を実現。従来の車いすでは難しかった、壁や机に手をついての方向転換や、中速域での安定した移動も可能だ。

 異常時には機械的に座面をローポジションへ移行し、転倒を防ぐ安全機構も備える。

 さらにこれまでの検証を踏まえて、走行時のハイポジションモードに切り替わる際のふらつきを抑えて乗りやすくし、走行可能な傾斜路の勾配を10度まで拡大(現行モデルは6度)。また航続距離も10kmに拡大しており(現行モデルは8km)、実用性を向上させています。2025年秋を目途に、現在の有償試験導入先に納入し入れ替え予定だ。

 なお、有償試験導入している旧モデルは、2025年1月30日に移動用小型車としての型式認定を国家公安委員会より取得した。結果、道路交通法上で歩行者と同等の扱いとなり、私有地だけでなく歩道(公道)でも走行が可能となった。新型UNI-ONEについても納入開始までに型式認定を取得予定である。

 簡単な諸元は重量80kg、時速6km(4.5km、3km、1.5kmに設定可能・車椅子走行可能エリアを想定)、直進20mm、全方位に屋外バリアフリー相当、傾斜10deg(時速4.5km以下)、6deg(時速6km)、「電動車いす」と同様の移動用小型車として歩道(公道)走行が可能。(編集担当:吉田恒)