公立高入試「併願制」検討へ

2025年04月24日 06:53

 石破茂総理は22日開いたデジタル行財政改革会議でインフラ、モビリティ、教育等での改革の加速を担当閣僚に指示した。

 教育では中室牧子慶応大教授から「生徒は1つの公立高しか受験できず、進路選択幅が限られる。生徒が真に志望する進路選択をできるようにするため、公立高入試の併願制導入など受験機会の複数化・多様化を進めることが必要」などの提言を受け、石破総理は「公立高入試で生徒の希望する進学につながるメリットや現場の課題を丁寧に考慮し、希望する自治体での事例創出の具体化を図るように」と指示した。

 中室教授は併願制の置いての課題もあげ「単純な併願制導入では受験日程の調整や入学辞退による欠員への対応など、学校・教員に大きな負担が掛かることなどが懸念される」とも制度の在り方を検討する必要性もあげた。

 一案として中室氏は「保育園の入園調整等で既に広く利用されているDA (受入保留アルゴリズム)を導入することにより、生徒が「本来行きたい高校を行きたい順に」志望順 位を提出して複数校受験した中で、その結果(試験の点数に加え、内申点・面接結果を含む)が合格基準を超えた学校のうち、最も志望度が高い学校を入学先として自動的に割り当てることが可能となる(受験日程の調整や入学辞退による欠員への対応等をしなくても現状と比べて改善が可能になる)」と具体的な提案をした。(編集担当:森高龍二)