弱者の声に耳を傾ける政治を 鳩山氏 民主に

2012年11月22日 11:00

 鳩山由紀夫元総理は21日、次期衆議院選挙に立候補せず、政界を引退すると表明した。

 鳩山元総理は引退にあたって、後輩政治家や同志にお願いしたいことがふたつあるとして、沖縄の基地問題と平和外交をあげた。

 基地問題では「日米安保体制は不可欠だが、普天間基地の早期移転と沖縄の米軍基地の縮減努力をこころからお願いしたい」とし、平和外交では「日中、日韓関係は非常に厳しい状態になっている。外交は忍耐の積み重ね。その場しのぎの、勇ましい言葉は国の将来を危うくする」と民族主義的な過激な発言はすべきでないと保守系他党の政治家の発言をけん制し、「未来を見据えた、本当の愛国心が問われている」とした。そのうえで、「東アジア共同体は絵空事ではない。実現可能な夢だと私は信じる」とした。

 また、民主党の同志には「結党の理念を思い、弱き者、小さき者の声に耳を傾ける政治をしていただきたい。常に弱者の声に耳を傾ける政治を心がけてください」と特に繰り返して思いを伝えた。

 さきに、福田衣里子前衆議院議員が民主離党の理由にあげた「いつの間にか、結党当時の民主とちがい、自公政権のころと似た政策、強いものによる目線でもって、強いものの意見だけで政策決定するようになってきていると感じ始めた」と指摘したのと共有する懸念が民主党に対し提起された。(編集担当:森高龍二)