民主党新代表に野田佳彦財務大臣

2011年08月30日 11:00

 事実上の次期総理を選ぶ民主党代表選挙(立候補5人)が29日午前11時から党の衆・参両院議員総会で実施され、1回目の投票では過半数を得た候補が出ず、上位に入った海江田万里経済産業大臣と野田佳彦財務大臣による決選投票の結果、野田財務大臣が有効投票392票のうち、215票を獲得し、新代表に選ばれた。

 野田新代表は「しっかり、この重荷を背負っていく」と決意を語り、みんなが汗をかいていく体制を早急につくっていくとするとともに、一人一人が存分に力を発揮してほしい、と協力を求めた。

 野田新代表は「国民のみなさんに政権交代してよかったと思ってもらえるよう、この2年間の頑張りで実現しよう」と訴え、安定した信頼のできる政治の実現へ、一致結束した取り組みへの協力を強く求めた。

 今回の代表選挙には届け出順に前原誠司前外務大臣、馬淵澄夫前国土交通大臣、海江田経済産業大臣、野田財務大臣、鹿野道彦農林水産大臣の5人が立候補。ひとり15分の持ち時間で政見表明を行い、最後の支持を訴えた。

 投票の結果、前原候補が74票、馬淵候補24票、海江田候補143票、野田候補102票、鹿野候補52票となり、過半数に届く候補が出なかった。

 このため、決選投票に入り、野田候補は「1億2500万人の国民の生活を預かる大事な選挙。国民の思いをふまえた対応をお願いしたい。しがらみ、人間関係を超えて、くもりのない目で判断をお願いしたい。3党合意を無視して(国会運営は)できない」と海江田候補をけん制した。

 一方、海江田候補は「2年前の国民の期待にしっかり応えていきたい。2年後に政権交代してよかったと思って頂けるようにしたい」と訴え、「国民が本当にこうしてほしいということが、財政の事情でできないというようなことがあってはいけない。衆議院議員任期の2年間、日本にとって最後のチャンス。これまでの政策の連続ではなく、新しい政策で日本の転換点を迎える」と意気込みを語り、支持を求めたが、有効票392票のうち、177票の獲得に留まり、一歩及ばなかった。
(編集担当:福角忠夫)