厚生労働省が行った社会保障に関するアンケート調査で今後の社会保障の給付内容について61.3%の回答者が「現状は維持できない」とみていることが分かった。厚生労働省では「40代、50代の壮年層で特に現状は維持できないと考える人が多く、現役世代の負担が限界に近づき、国の財政も厳しい状況にあると国民が認識していることが伺える」と分析している。現状は維持できるは3.7%、なんとか維持できるも22%にとどまった。
アンケートは今年2月に20代から70代の男女2300人を対象に実施。58.3%にあたる1342人から回答を得た。
それによると、40歳代以下では全ての年齢層で半数以上が「自分が一生涯で負担した分よりもかなり少ない給付しか受けないと思う」と回答。年代が下がるに従い給付より負担が多くなると感じていることが改めて浮き彫りになった。
一方で、社会保障の負担について、今後めざすべき方向性については「全ての世代で支えていくべきであり、高齢者と現役世代双方の負担の増加はやむを得ない」と考える人が56.6%と過半数に上った。
(編集担当:福角忠夫)