東芝、中国でモーターの高効率規制「GB2級」を取得、増産を推進

2011年08月23日 11:00

 年々、世界的に環境意識が高まっていく中、世界の総消費電力量の40~50%を占めるといわれている三相モーターについて、1997年に米国で発効された「エネルギー政策法」(通称EP法)での効率規制を皮切りに、カナダや豪州、韓国、ブラジル、EUなど、世界各国で高効率なモーターの製造を義務づける規制が行われている。さらに中国でも「エネルギー効率標識実施規則」が施行され、7月1日からはGB18613‐2006「中小型三相非同期電動機のエネルギー効率限定と効率等級」の「GB2級」の認証の取得と専用の効率ラベル表示が義務付けられており、この認証がなければ中国国外からモーター単体およびモーターを組み込んだ機械が輸入できなくなった。

 そんな中、東芝は22日、グループ会社の東芝産業機器製造が生産し、日本国内の機械メーカーなどに販売している高効率モーターについて「GB2級」の認証を取得したことを発表した。これを受けて東芝は、東芝産業機器製造および東芝のモーター製造現地法人である「東芝大連社」における中国向け高効率モーターの製造の拡大に着手。現在、日本からの機械組み込み品を含めた中国市場向けモーターを約1万台(1ヵ月)販売しているが、これを2015年度までに約5万台(同)に増やすことを目指すと伝えている。

 さらに東芝は、中国だけでなく、昨年9月に操業を開始したベトナムの「東芝産業機器アジア社」など、他拠点においても高効率モーターの製造を積極的に進めている。