夏休みも終盤に差し掛かり、宿題は自由研究を残すのみ、といった子どもたちが多い時期だろう。この自由研究は、親も巻き込まれる夏休みの一大イベント。何を題材にするのかで最後まで頭を悩ます親子も多い。
そのため毎年7月・8月は「夏休みの自由研究」に関する本が多く出版され、インターネットでも様々なコンテンツが登場している。そのような中、自社サイトで自由研究の題材になるような夏休み用のコンテンツを立ち上げたり、通常から子供向けのコンテンツを組み込み、自由研究に使えるような内容で展開している企業もあるという。
例えばネスレ日本は、子供向けの自社食育サイト「ネスレキッズチャレンジ」に、夏休み自由研究向けのコンテンツを追加した。ここでは毎日食べている食べ物を通して日本の食料自給率や、朝ごはんの重要性など、様々な「食」に関する知識を学ぶことができる。研究コンテンツにより難易度が記されており、ステップに従っていくと自由研究が完成するため、小学4年生位から利用できるという。花王は「花王キッズ不思議ワールド」と題し、皮膚や髪の毛、掃除などの仕組みやはたらきをアニメで解説。低学年でも分かりやすい内容となっている。さらに野村ホールディングスと日本経済新聞社が運営する子供向けの経済情報サイト「man@bow」では、株取り引きのシミュレーションゲームページへのリンクがあり、株の売買がどういったものかをサイト上で擬似体験できる。経済について楽しく学べるため、このサイトを利用すれば、株に関する自由研究を行うことができる。
またダイドードリンコは、「楽しみながらいろいろなことを学ぼう」というコンセプトのキッズ向けサイト「DyDoキッズクラブ」を通常より立ち上げている。その中で缶コーヒーができるまでの工程や、自販機ができるまでの工程をアニメ等を使いわかりやすく解説している。
自社サイトに子供向けコンテンツを設置することはここ数年で少しずつだが伸長している。事業内容にもよるが、子供への認知度を高めることを重要と考える企業が増えているのだろう。夏休みの自由研究などをきっかけに、サイトを活用することで子供が企業を身近に感じ、親とともに持続的にアクセスするようになれば、企業のイメージアップにつながると考えているようだ。