生活保護受給者は今年2月現在での厚生労働省速報値で198万9769人、143万6046世帯となり、過去最高だった昭和26年度(204万6646人確定値)に迫る勢いになっている。こうした生活保護受給者の増加に伴い、貧困ビジネスや生活保護の不正受給ケースも増えている。
厚生労働省が16日公表した生活保護制度に関する国と地方の協議(事務会合)でも、地方自治体から不正受給に対する対応についての意見が出され、司法対応について「現行規定でも不正受給事案を事件化するかどうか、警察当局内で温度差が激しい」として「刑事告発に関する統一的基準を示してほしい」との意見が出た。
厚生労働省は「全国統一の告発基準について警察庁等と協議を検討したい」と述べ、事務会合での協議が一定の結論を得られた段階で、こうした意見についても対応していく考えを示した。
厚生労働省は国と地方との協議については今月までをメドにしているが、検討案件が多いため、期間を延長して協議を続けることもあるとしている。
(編集担当:福角忠夫)