富山新港火力発電 LNG1号機設備概要発表

2011年07月29日 11:00

 北陸電力は平成29年度に廃止を予定している富山県射水市内の富山新港火力発電所石炭1号機(発電量25万キロワット)に替わる液化天然ガス(LNG)を燃料とするLNG1号機の設備概要を28日発表した。

 LNG1号機は平成30年度からの運転をめざし、建設計画を進めているもので、発電規模は40万キロワット級を予定している。

 北陸電力が28日発表した設備概要によると、LNG燃料のタンクは18万キロリットル級を1基(プレストレストコンクリート地上式)。LNGバースは受入船クラスで15万立方メートル級を計画しているとしている。

 これに基づいて、北陸電力では環境影響評価方法書を経済産業大臣に届けるとともに、地元の富山県知事、射水市長、富山市長、高岡市長に対しても送付する。

 また、北陸電力は同火力発電所2号機(石油燃料で発電量は50万キロワット)についても、LNGに対応できるよう燃焼装置を改造する予定としている。

 LNG1号機はLNGを燃焼させたガスでタービンを回して発電し、さらにガスタービンから排気された高温ガスの排熱を回収して発生させた蒸気で蒸気タービンを回して発電するコンバインド発電設備で、従来の蒸気タービンによる発電に比べ、熱効率が高い。また、硫黄酸化物・煤塵が発生せず、窒素酸化物の排出量も減少するとしている。
(編集担当:福角忠夫)