予算総額1兆9988億円の今年度第2次補正予算案は民主、自民、公明、社民党など賛成多数により衆議院を通過。21日から審議は参議院に移った。自・公・社民ともに総額2兆円という規模に問題があるとしながらも、速やかに成立、執行させる必要があるとの考え。
補正予算は政府原案通りに衆議院を通過しており、原子力損害賠償法関係では政府の補償契約に基づく補償金支払いの1200億円のほか、福島県原子力被災者・子ども健康基金に962億円、福島県外も含む学校校庭などの放射線低減事業に50億円などを計上。原子力損害賠償支援機構への出資金70億円をはじめ、被災者支援では二重債務問題の対策に774億円、被災者生活再建支援金補助金に3000億円、地方交付税交付金に5455億円を計上している。
今回の補正は被災地の復旧対策に万全を期すための予算措置として予算編成をしたため、政府は約2兆円の規模のうち、8000億円を予備費として確保。「予見し難い予算不足に緊急に充てるために確保した」としている。
20日の衆議院予算委員会で社民党の阿部知子政審会長の質問に答え、細野豪志原発事故収束・再発防止担当大臣は小学校や幼稚園、保育園のモニタリング、除染作業のための予算は現段階で十分確保しているとしながらも「万一足りない場合には予備費の出番」と予備費での追加対応を述べた。
(編集担当:福角忠夫)