菅直人総理は21日開かれた参議院予算委員会で2次補正の予算規模がなぜ2兆円規模なのかを林芳正自民党政調会長代理に質され「急いで必要な予算とその可能性のあるものについて予算編成した」と今回の予算の性格を語り、今後の本格的な復興予算では財源を復興債に求めるため「どのように復興債の償還をするのか御党(自民党)とも十分な議論が必要と思っている」と語った。
林議員は2次補正では海岸堤防、JRの復旧など、組まれているのは極めて限定的として、政府の対応を質した。これに対し、大畠章宏国土交通大臣は「防潮堤の復旧については1次補正で1兆1500億円を計上しており、(修復に必要な)190kmのうち、49kmについて1次補正で防潮堤を築く」と早急に必要な箇所については1次補正で対応していること、今後の分については第3次の本格復興予算で対応していく考えを示した。
林議員は2次補正予算案について「昼間は軽く、夜はがっつり食べようと焼き肉屋に行ったらキムチしかないという。焼肉を食べに行った人がキムチだけで満足するのか」と2次補正をキムチにたとえて予算規模とその内容について政府を批判。「1次補正の際に、次の時には本格的な予算をと3党(民自公)合意していたのに、合意は破られたと思う」とした。
また、野田佳彦財務大臣は来年度の概算要求について質され「例年の概算要求時期に比べ、作業が少しずれる」との見通しを示した。