伊藤忠商事と日本郵船は、両社が新たに設立した合弁会社を通じて、SBM Offshore社(オランダ、以下「SBM社」)、Queiroz Galvao Oleo e Gas社(ブラジル、以下「ケイロス社」)と共同でFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)を保有・操業する合弁会社を設立し、ブラジル国営石油会社Petroleo Brasileiro S.A.(以下、「ペトロブラス社」)を開発オペレーターとするブラジル沖BM-S-11コンソーシアムとの間で20年間のFPSO長期傭船契約並びにFPSOの操業を請け負うオペレーション・サービス契約を締結。これにより、日本郵船は同FPSOおよび陸上操業事務所に人員を派遣し、FPSOの操業に本格的に参画することになるという。
同FPSOは、大型原油タンカーを改造して建造され、完工後に”FPSO Cidade de Paraty”と命名、ブラジル沖合超大水深プレソルト層にあるLula Nordeste(ルラノルデステ)油田の開発に投入。SBM社によりシンガポールで船体を改造後、ブラジル国内造船所での船上プラント機器搭載工事を終え、2013年第2四半期から上記油田にて原油生産を開始する予定だという。
また、FPSO建造資金の調達のため、日本国内外の12行で構成される市中銀行団との間でプロジェクト・ファイナンスによる総額10億米ドルの長期融資契約を締結している。
伊藤忠商事と日本郵船両社は、同FPSO事業への参画を、今後一層の拡大が見込まれるブラジル国における海洋資源開発に参画するステップとし、さまざまな案件への取り組みの検討を進めていく。