米国では、エネルギーコストの上昇や環境貢献意識の向上などから、製造業や小売業を中心とした商業分野で太陽光発電システムの導入が進んでいる。そんな中、三菱電機は、同社が三菱自動車工業の米国における製造・販売会社であるミツビシ・モーターズ・ノース・アメリカ・インク(以下:MMNA)に納入した96枚の「無鉛はんだ太陽電池モジュール」が、7月7日に稼働を開始したことを発表した。
電気自動車「i‐MiEV」の米国での発売を今年11月に予定しているMMNAでは現在、電気自動車(EV)の普及促進のため、全米ディーラーなどにEV充電スタンドの設置を広める計画を推進。その一環として自社駐車場の一画にEV充電スタンドを新設するにあたり、合計8台分のカーポートの屋根上に17kW(キロワット)の太陽光発電システムを補助電源として設置した。設置された太陽光発電システムの年間期待発電電力量は24,000kWh で、余剰電力はMMNAの建屋で使用される。
同社は、これまでにも米国で無鉛はんだ太陽電池モジュールを大規模小売チェーンや農場、食品工場などへ納入してきた実績があり、今回の太陽電池モジュールの受注は、三菱電機の太陽電池モジュールが、無鉛はんだを使用していることで環境負荷が低いことや、モジュール効率の高さと製品の長期信頼性などが評価されたことによる。今回の発表にて、同社は今後も米国市場で商業・産業用分野への販売を強化するとともに、EV充電スタンド向けなど新たな分野も開拓しながら事業拡大を目指すことを伝えている。