富士重工業は6日、アジア地域でスバル車の販売を行っている「タンチョングループ」と、スバル車のKD生産(現地組立生産)の委託契約に向けた覚書を締結したことを発表した。
今回発表された委託契約は、タンチョングループのマレーシアでのスバル販売特約店である「TC Subaru Sdn.Bhd」と締結したもので、KD生産は同グループ会社の「Tan Chong Motor Assemblies Sdn.Bhd(以下:TCMA)」の工場を使用。2012年10月の生産開始をめどに、小型SUVを年間5,000台程度の規模で生産することを目指す。KD生産されたスバル車は、同グループのスバル販売網を通じてマレーシア国内およびタイ、インドネシアで販売する。
タンチョングループは、1987年にシンガポールでのスバル販売特約店となって以来、アジア地域でのスバル車の販売を行っている。今回KD生産の委託契約が締結された背景には、TCMAが設立当初の1974年より日本車および欧州車のKD生産を行っており、1986年にはスバル車のKD生産を手がけるなど、すでに自動車の生産、品質管理の高いノウハウを有しており、初期投資を抑制できるとともに委託契約成立から早期の生産開始が可能であることが挙げられる。
富士重工業は、今回の委託生産を契機に、市場規模が大きく、成長が著しいアセアン地域における拡販を目指すことを伝えている。