領土を正しく理解することは極めて重要 文相

2013年03月08日 00:13

 下村文部科学大臣は7日の衆議院予算委員会で、領土教育について自民党の高 市早苗政調会長の質問に答え「こどもたちが自国の領土について正しく理解することは極めて重要だと思っている」とし「教科書においては北方領土の記述に加えて、今年度から使用している中学校地理の教科書において竹島の記述がなされるとともに、来年度以降に使用される全ての高等学校地理の教科書に竹島や尖閣諸島の記述がなされるようになった」と答えた。

 一方で、下村大臣は「中学校では竹島については、すべての教科書に記述がされているわけではない」とし「学習指導要領や解説の見直しの中で検討していくことが必要と思っている」と述べた。

 高市議員は領土教育に関して、教科書のなかには「日本海に位置する竹島については日本と韓国の間にその領有をめぐって主張に相違があり、未解決の問題になっています。東シナ海に位置する尖閣諸島については中国もその領有を主張しています」という記述のものもあるとし、「竹島や尖閣諸島が日本国の領土であることの正当性に触れていない。領有権については正しい知識をもつ国民による世論の後押しが必要だと思う」と領土教育の充実とこれにふさわしい教科書づくりを求めた。そのうえで教科書の記述内容の検証や教材、教員研修の充実強化について質した。

 また、高市議員は安倍晋三総理に竹島の日や建国記念の日の式典を政府主催で来年行う考えがあるのかと質した。

 これに安倍総理は「建国の日の政府主催の式典については、国を愛する心を養うという趣旨などを踏まえて検討していきたい」とした。竹島の日については「島根県が県条例で竹島の領有権の早期確立を目指した運動の推進などを目的に定めたものであると思う。政府主催の式典開催については適切に検討していきたい」と、韓国との関係を踏まえた慎重さをうかがわせた。(編集担当:森高龍二)