防衛力実効性向上へ改革推進委 震災機に改善点

2011年06月28日 11:00

 今月開かれた防衛力の実効性向上のための構造改革推進委員会などでの議論のうち、自由討議で提起された意見など防衛省が公表したところによると、今回の東日本大震災での教訓を踏まえ、指揮統制では「作戦部隊のみならず、補給処や業務隊も含め、長期的任務に耐え得る態勢について、検討する必要がある」との意見が提起されたほか「現場隊員はローテーションで休息がとれたが、連隊長以上はとれない状況が続いていたように感じた。いざという時、判断ミスがでないよう、JTF指揮官や幕僚長を代行する者を制度として用意する必要があるのではないか」などの課題が提起されたとしている。

 また、駐屯地や基地機能(後方業務)についても「給食・給水・給油などの駐屯地機能は災害派遣部隊展開のみならず、被災民支援のためのインフラとして機能するよう検討していく必要がある」「自衛官、事務官などの役割を整理し、予備自衛官の活用や業務の民間委託も含めて有事や災害時の長期的任務に対応できる方策を検討することが必要」「人の確保」「大規模運用の際、中央として補給など後方支援をしっかりと統率する組織を平素から準備しておくことが必要」など、今回の震災が提起した現場からの改善点は大きい。

 会議には小川勝也防衛副大臣、松本大輔防衛大臣政務官、広田一防衛大臣政務官らが出席した。
(編集担当:福角忠夫)