厚生労働省は医薬品の安全性確保に向け、一般用医薬品の副作用の危険度に応じた医薬品リスク区分の見直しを進めており、8月公布予定の見直しで、一部の生薬成分を配合していたり、一定量以上を配合している第3類医薬品について、第2類医薬品にリスク度を上げる措置をとる。リスク区分の見直しで「第2類医薬品が指定第2類医薬品になったことはあるが、第3類医薬品が第2類医薬品に変わるのは今回が初めて」と厚生労働省では話している。
一方、第3類医薬品が第2類医薬品に変わることにより、現在、郵便などで購入できている医薬品が購入できなくなる弊害を解消するため、第3類医薬品のうち、今回の見直しで第2類医薬品に変わるものについては、継続してその医薬品を使用している人がその後も継続使用できるよう省令を改正する準備もすすんでいる。リスク区分見直しに連動して8月に公布される予定。
3類から2類にリスク区分があがるのは、生薬成分のうち、「ソウキセイ」「アロエ」「ガジュツ」「カンロウ」「トウニン」を配合している医薬品で、「ソウキセイ」を配合している医薬品は配合量にかかわらず第3類医薬品から第2類医薬品に。「アロエ」「ガジュツ」「カンロウ」「トウニン」については、一定量を超える配合において第3類医薬品から第2類医薬品に指定する。
厚生労働省の案によると、アロエについては1日服用量が「0.75グラムより多いもの」、ガジュツについては「5グラムより多いもの」、トウニンについては「0.5グラムより多いもの」、カンゾウについては「1グラム以上のもの」を第2類とするとしている。
(編集担当:福角忠夫)