ハンセン病患者だった人たちが強いられてきた苦痛や苦難に対し詫びるとともに、無念の中で亡くなった人たちに哀悼の念を捧げ、ハンセン病問題の解決に向けて全力を尽すとの思いを刻んだ「らい予防法による被害者の名誉回復と追悼の碑 厚生労働省」が22日、厚生労働省の正面玄関近くに設置される。同日11時から関係者が参加して除幕式がある。
これは、昭和28年に制定された「らい予防法」によるハンセン病患者に対する隔離政策が病気治癒後も社会復帰を難しくし、長年にわたって差別を生んできたことに対する反省とハンセン病問題に対する解決へのたゆまぬ努力を改めて誓うもの。「らい予防法」が廃止されたのは平成8年だった。
厚生労働省主催の碑建立とは別に、岡山県立図書館では同館が7月29日まで10代の若者にハンセン病について理解を深めてもらおうと1階ティーンズコーナーでパネル展示や同館所蔵の図書資料(ハンセン病を生きて、カミングアウト、ハンセン氏病布教史録など)を紹介し、ハンセン病に対する正しい知識を持ってもらう活動を展開している。(編集担当:福角忠夫)