急拡大するウェアラブルコンピュータ市場にパナソニックが新製品投入

2013年03月14日 09:31

 Juniper Researchの調査によると、2013年には1500万台とみられるものの、2017年には7000万台もの出荷があると予測されているウェアラブルコンピュータ機器。これと同時に、従来のビデオカメラとは異なる、新しい楽しみを実現したアクションカメラも普及し始めており、近年急速に市場が拡大している。

 こうした中、パナソニック<6752>が、ハンズフリーで撮影できるウェアラブルカメラ「HX―A100」を5月1日より発売すると発表。カメラ部と本体部が別となった「スタイリッシュ二体型デザイン」を採用しており、スポーツを楽しむユーザーだけでなく、より広いユーザー層への市場拡大を図る製品となっている。

 従来の一般的なアクションカメラはヘルメット装着を前提としているものが大半である。しかし今回発表された新製品では、イヤーフックを採用。手でカメラを持つことなく、また、ヘルメットの装着もなしに撮影者の目線からの映像を撮影することが可能となっている。さらに、本体部がカメラ部と別になっているため、手元で録画、停止などの操作および確認が可能で、アクションカメラの撮影時の使いにくさや録画の不安を払拭。Wi―Fi内蔵により、スマートフォンでの撮影映像の確認や各種設定、録画した映像の確認などもできるという。その他、撮影中の映像を、Ustreamを使ったライブ配信によりリアルタイムで共有、SNSへのアップロード機能で簡単にシェアすることも可能となっている。

 基本性能としては、急な雨や雪山でも使える防水設計(IP58:防水1.5m/30分)、高画質フルハイビジョン動画記録を実現、画角約160度ワイドモード搭載などが挙げられ、静止画も撮影可能である。カメラの傾きを検知して自動で水平を補正する「傾き補正」や「ブレ補正」も搭載されており、動きのあるシーンも見やすく残せるとのこと。

 スマート眼鏡を含む次世代ウェアラブル機器の市場は、前出Juniper Researchの調査によると、今年は8億ドルと予測されているものの、2014年には15億ドルにまで急拡大すると見られている。売上高の60%以上を北米や西欧が占めるという。本製品が日本での市場をどこまで発掘・拡大することができるのか。注目が集まるところであろう。(編集担当:井畑学)