国民新党の自見庄三郎代表は「野田総理に景気対策のための補正予算を組むよう強く求めていた矢先の解散になった」とし、「16日の朝、胸騒ぎを覚えた」と解散宣言を予知していたことを語った。そのうえで自見代表は「人に力点を置いた政策、人材育成、教育政策を柱に景気対策、沖縄基地問題、沖縄の負担軽減、外交安全保障などをあげ、選挙を戦う」とした。
国民の生活が第一の東祥三幹事長は18日のNHK日曜討論で「民主・自民に利さない選挙をしなければならない」としたうえで、党の政策として「脱原発のためのエネルギー政策(10年後に葉原発ゼロへ)、脱消費税増税(消費税増税は廃止)、脱中央集権体制(行政の権限と財源を地方に大胆に移す)」と簡潔に語った。
日本共産党の志位和夫委員長は「アメリカ言いなり、財界中心の自民党型の政治を断ち切る選挙にしたい」。「選挙では650万票以上を確保し、現行の9議席を倍増させる18議席をめざす」とした。また、「即時原発ゼロとともに、個人所得が増える政策、消費税増税阻止の法案を提出し増税阻止を目指す」などとした。また、「憲法9条を守りぬく」と語った。
みんなの党の渡辺喜美代表は今回の解散は「財務省解散」とし、現状打破の必要を強く訴えた。また、他党とは互いに相乗効果の期待できる連携・協力をする考えを示し、日本維新の会との連携については「政策は大筋合意できているので、バッティングする選挙区を極力なくし、選挙戦を戦う」考えを述べた。党から70人前後を擁立する。
社会民主党の又市征治副党首は若者の正規就労の難しさの問題を指摘し、労働政策をはじめ不公平税制の解消、2022年までのできるだけ早い時期の脱原発の実現、TPPよりアジアの経済連携強化による共存共栄、憲法擁護、沖縄問題(普天間飛行場の辺野古への移設、オスプレイ配備に反対)など、民意をしっかり反映させる政治をアピールした。30人くらい擁立したいとした。
日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長は「徹底的な行政改革をやらねばならない」とし、道州制導入など目標達成のために「3桁(100人以上)の候補を立てる」とした。また、石原慎太郎前都知事、橋下徹大阪市長の強力なリーダーシップの下、政策実現をめざすとした。
減税日本の小林興起代表代行は「したたかな国づくりと経済再生、地方分権の実現をめざし、支持を訴える」とした。小林代表代行は「党の河村たかし代表は自らの給料(名古屋市長給料)を3分の1にして、自ら身を切る姿勢を示して行革に取り組んでいる」などをあげた。党は50人程度の擁立をめざす。
新党大地・真民主の鈴木宗男代表は「国民不在の解散で、自民、民主の取引解散で、民主主義の危機だ」と指摘したうえで「現行の3人を6人にしたい」と6議席をめざして「北海道に特化して選挙を戦う」姿勢を示した。
特に対ロシア政策に精通している鈴木代表は「北方領土問題を解決していく」などを第一にあげ、エネルギー対策を踏まえ、日露関係の強化に取り組むとした。そのうえで「選挙後の政界再編で潤滑油的な役割も果たしたい」と語った。
太陽の党の平沼赳夫共同代表は日本維新の会との合流について「外交、安全保障など大きな問題に直面しているなかで、逞しくしたたかな国をつくろうということで一致している。石原氏も橋下氏も地方の首長経験で、中央集権の問題点も分かっているので、官僚を生かしながら、中央集権を打破する」などをあげた。また、憲法改正を軸にあげた。
みどりの風の谷岡郁子共同代表は「まっすぐ、政策理念を訴え、選挙を戦いたい」とし「国民主権の奪還(ひとりのリーダーが決めることのない社会)、脱原発、反TPP(競争至上主義だから反対)、消費増税の凍結(大企業優遇などを正す必要がある)」をあげた。
新党改革の舛添要一代表は「党として初の衆議院選挙になる。候補者は東北ブロック比例にたてたが、小選挙区については調整中」とし、選挙では「経済の建て直し、デフレ克服を第一に訴える」とした。また「将来的に原子力発電に依存しない社会をつくっていくこと、外交の建て直し」などもあげた。
舛添代表は国際政治学者の立場から、今回の政党乱立について「小選挙区制が破綻したことを意味している」とした。舛添代表は「2大政党に収斂するはずが、14の政党が出てくる。2大政党では多様な価値が反映できないので小選挙区制を早晩改めない限り同じことが続くと思う」と制度見直しの必要を語った。(編集担当:森高龍二)