NECは14日、中南米事業の地域統括会社として「NECラテンアメリカ」(NEC Latin America S.A)をブラジル・サンパウロに設立したことを発表した。「NECラテンアメリカ」は、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、コロンビア、チリ、ベネズエラの中南米6ヵ国の現地法人を統括する地域統括会社として、中南米事業に関する意志決定を行なう。
中南米の各国においてNECは、超小型マイクロ波通信システム「パソリンク」や、デジタル放送用送信機、指紋認証を活用したパブリックセーフティ事業など、通信事業者や政府・自治体、企業向けに様々な事業を展開してきた。今後は各国の経営資源を相互に活用し、クラウドサービス事業やフェムトセル、LTEなどの通信システムをはじめとする競争力の高い事業の展開を進め、事業の拡大を図る。
NECは「中期経営計画V2012」の中で、グローバル5極におけるOne NEC体制の構築によるグローバル事業の拡大を目指すことを公表しており、これまでに中華圏、アジアパシフィック、EMEA、北米において地域統括会社を設立してきた。そんな中、この度のNECラテンアメリカの設立によって5極すべてにおいて地域事業運営体制を確立したことになり、世界規模での運営体制が整ったことになる。NECは今回の発表にて、今後、5極に設立した地域統括会社を軸とし、各地域内での最適ソリューションの創出や事業の面展開を加速することにより、2012年度には海外売上比率25%を目指すことを宣言している。