大正製薬は7日、マレーシアの医薬品メーカー「ホウ製薬(正式名称:Hoepharma Holdings Sdn. Bhd.)」について、現地投資ファンドなどとの間で同社株式の取得に合意し、買収することを発表した。買収額は約104億円となる。
同社はこれまでにも、研究開発やマーケティング、販売体制のシナジー効果を目的にM&Aなどに取り組んできており、香港や台湾、マレーシア、中国などに現地法人を設立するなど、海外展開も積極的に推進してきた。今回の株式取得によって同社は、これまでドリンク剤中心だった同国においてOTC医薬品を中心とした事業基盤を確立するとともに、ホウ製薬の販売ネットワークを活用することで、成長市場であるアジア地域における事業のさらなる拡大を狙う。
ホウ製薬はマレーシアにおける代表的な製薬会社であり、外資系を除くマレーシア国内製薬企業ではトップの企業である。主力領域である医療用皮膚科領域ではマレーシアにおいてトップシェアを誇り、同国以外でも、アジア地域を中心に約40カ国で製品を販売している。